3Dプリンタとは?
材料を積み重ねて形をつくっていく装置のことを「3Dプリンタ」といい、積層造形装置とも呼ばれます。また、英語で、Addtive(付加)とManufacturing(製造)の頭文字を取って「AM」装置とも呼ばれます。
材料を積み重ねていく方式が色々あり、ソフトクリームをつくるようにノズルから出てくる材料を積み重ねていく方式(図1)や、液体や粉にレーザー光を当てて固めながら積み重ねていく方式(図2)などがあります。

積層方式や装置によって、積層のピッチや対応する材料が樹脂・金属・砂・紙などと異なり、場合によっては造形するモデルが倒れないように支えるサポート材を配置し、造形後に外すなどの処理が必要なものもあります。
数百万円~数千万円と高価だった3Dプリンタですが、今は数万円で購入できる手頃な3Dプリンタも増えてきています。
3Dプリンタの活用用途
試作
物を手に取って触感を確認したり、外観イメージや構造の確認で使われます。
治工具
加工治具や検査治具などの治工具の製作に活用できます。
型
小ロットの量産品のマスターや型に利用できます。
製品
試作品や治工具だけでなく、最近では製品にそのまま取付けることもあります。
建築・建設模型
家やビルなどの建築物の完成見本や地形モデルのミニチュアサイズの製作。
医療
人工血管、骨などの医療系での活用も進んでいます。
フィギュア、記念品など
オリジナルフィギュアや記念品の製作に活用。
主な積層方式
熱溶解積層法 (材料押出、FDM)
材料をノズルから押し出して積層する方式
光造形(液曹光重合、SLA)
光硬化性樹脂に光を当てて硬化させて積層する方式
インクジェット式(材料噴射、MJP)
光硬化性樹脂をノズルから噴射して積層する方式
結合剤噴射(バインダージェット、CJP)
粉末材料に接着剤を噴射して積層する方式
粉末床溶融結合(粉末焼結、SLS、SLM)
粉末材料にレーザーをあて焼結させ積層する方式
シート積層(LOM)
シート状の素材を積層する方式
指向性エネルギー堆積(LMD、DMP)
レーザーを出す位置に材料をあて焼結し積層する方式
3Dプリンタを導入する際に気を付けること
- 積層方式・・・積層方式によって、つくれる材料や用途が変わります。
- 材料・・・専用の材料しか使えないものもあります。
- 造形サイズ・・・どれくらいのサイズをつくりたいのか。
- 積層ピッチ・・・積層ピッチが細かいほどキレイに出来上がります。
- 価格・・・本体の他に材料費、付属品などのコストも考慮しましょう。